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人力飛行機→フライトシム→RC飛行機→セキセイインコ飼育→上級滑空機ライセンス取得という空物好きです。
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滑空比の計算

一般の人はグライダーというと「あの風に乗って飛ぶやつ?」なんて聞き返されてしまいますが、面倒くさいのでいつも「そうです」と答えています。
飛行機も風に乗って飛んでいるんですがねぇ。。。

飛行機のエンジンが止まった(止めた)場合、それなりに滑空して飛び続けられますが、滑空機とは違い滑空比が桁違いに小さいためエンジンが停止すると遠くに飛んでいく事ができません。

グライダーでも飛行機でも構わないのですが、今、下図の様に滑空している状態を考えます。



水平面と飛行経路との角度θは経路角です。

水平飛行時W=Lだった揚力は、滑空姿勢になるとθだけ傾いてL=W・cosθとなっています。
揚力Lの経路成分(W・sinθ)は抗力Dと釣り合っています。

という事で

L=W・cosθ
D=W・sinθ

ですので、この比を取って

L/D=W・cosθ/W・sinθ
   =1/tanθ

となります。
L/Dは揚抗比または滑空比と呼ばれています。
式から分かるように滑空比が大きくなるという事は経路角θが小さくなるという事でもあります。
つまり遠くまで飛べるという事です。
また

L=1/2ρV^2・Sw・Cl
D=1/2ρV^2・Sw・Cd

なので、L/D=Cl/Cdでもあります。
揚力係数も抗力係数も迎え角だけの関数なので、滑空比が最大になるような迎え角を使って飛べば良い事になります。
迎え角が決まれば速度が自動的に決まってきますので、その速度で飛んでいれば最大滑空比の迎え角になっています。


さて、見方を変えて今度は滑空速度に着目します。
滑空速度もやはり経路角θだけ傾いています。(というか速度の方向が経路なので当たり前ですね)

速度Vを水平線分と垂直成分に分解すると

Vx=V・cosθ
Vy=V・sinθ

となりるので、この比を取るとやはり

Vx/Vy=1/tanθ

となります。

という事でL/D=Cl/Cd=Vx/Vyでもあります。
Vx、Vyはそれぞれ単位時間当たりの進行距離ですので、揚力と抗力の比はそのまま水平距離と失効高度の比にもなっています。





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