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人力飛行機→フライトシム→RC飛行機→セキセイインコ飼育→上級滑空機ライセンス取得という空物好きです。
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平均空力翼弦(MAC)の位置は、その図形の図心を通る場所にあります。 図心を求めるためには、その図形の断面一時モーメントを面積で割ります。 スパン方向の任意の場所Yでテーパーが切り替わるとします。 このYを境に ・翼根側の断面一時モーメントをG1 ・翼端側の断面一時モーメントをG2 ・この図形の面積をSw とすると、機体中心線から測った図心の位置は以下のようになります。 上図の面積Swは以下の式から求まります。(2014/08/11訂正) ※上記式は間違っていました。すいません。2項目の+-が違ってました。 正しくは下の式です。 ※翼根翼弦長を1、片翼スパンも1として無次元化しているので、上式で求まる値は無次元です。 なので、実際に単位を持った面積を出したい場合はこの値に、実際の翼根翼弦長と片翼スパンを掛ける必要があります。 断面一時モーメントは、微小区間に切り分けた各要素部分の面積とその位置の積を積分したもので、次式で計算できます。 さて、翼根側の台形の断面一時モーメントを求めるため、翼弦分布を求めます。 スパン方向の翼弦の変化は下図のようにc=ay+bというごく普通の1次関数になります。 この関数の傾きは-(1-λ1)/Yで、c切片が1なので次式になります。 同様に翼端部分の台形を考えます。 やはりc=ay+bというごく普通の1次関数になりますので、傾きと切片を求めます。 これでそれぞれの台形部分に関して翼弦分布を表す式ができましたので、これを積分し断面一時モーメントを求めます。 まずは翼根部分の積分です。 次に翼端部分の積分です。 最後にこれらを足して、面積Swで割れば図心の位置が求まります。 計算に必要なパラメーターは、 ・λ1:翼根とテーパー切替部の翼弦長の比 ・λ2:翼根と翼端の翼弦長の比 ・片翼分の面積 の3つです。 これらは図面なり実測なりで簡単に求めることができますので、この3つの数字だけで図心の位置が求まります。 計算結果ですが、最大で0.5までの値になります。 これはテーパーしていない矩形翼(つまり長方形)図心はちょうど片翼幅の中心の50%位置にあることを示しています。 テーパーが付いていくと、図心(MAC)は翼根へ向かって移動していきます。 今回の計算は片翼幅を1として計算しているので、計算結果は割合で出てきます。 なので実際の機体中心からの距離を出すためには方翼幅の寸法(全幅1300mmの機体なら650)を掛けてあげる事になりますので注意してください。 厳密な位置を計算するにはこれらの式を使っていただければいいと思うのですが、式が複雑すぎて面倒くさいため、そのうち計算結果をグラフにしてみようと思います。 ※2013/05/29追記 2段テーパー翼についてMAC位置を特定するグラフを作りました。 「2段テーパー翼の平均空力翼弦位置(3)」 PR コメントを投稿する
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